私が現在の自宅に引っ越しを検討している当時、検討先の近所に養鶏場があり(今もあります)、その臭いが少し気になりました。風向きや夏場には臭う可能性があると不動産屋には言われましたが、それ以外はとても気に入ったので引っ越しを決めました。
引っ越しは春頃でしたが、その時には特に臭いも気にならず、その後も臭いを感じることなく過ごして、養鶏場の臭気対策が改善したのかなと思い、そのこともすっかり忘れ去っていました。
少し前にテレビで見たのですが、「嗅覚の順応」とういうものがあるようです。臭いに対する人間の適応能力で、初めて感じる臭いには敏感に反応しますが、同じニオイを長く嗅いでいると、においの感じ方が弱くなることがあるのだとか。
これを聞いて「あれ、まさか慣れただけ?」と一瞬不安になりましたが、遠くから遊びに来た友人も気にならないようなので大丈夫なのでしょう。
ところでご存知でしょうか。ごみ処理施設では、臭気が周囲に広がらないように様々な対策が講じられています。
ごみの臭いが外に漏れないように、施設全体を負圧にし、ごみ収集車が通る大きな扉にはエアカーテン(強力な風を上部から噴出)で外部への漏れを最小限に抑えます。さらに、内部の空気は脱臭装置の活性炭フィルターにより、臭い成分を取り除いてから排出されます。
また、定期的な清掃とメンテナンスも重要です。施設内の清掃を徹底し、臭いの原因となる汚れを取り除くことで、臭気の発生を防ぎます。
多摩清掃工場は稼動から27年たっていますが、建物の中も外も掃除が行き届いていてとても綺麗で、臭いもまったく気になりません。「嗅覚の順応」では?と思うかもしれませんが、こちらは心配ありません。なぜなら臭気については定期的に測定し、いずれの測定点においても不検出となっています。(公式ホームページにも公表しています)ふと最近気になった環境に関するお話でした。