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清掃工場だより11月号

 

 

近年ごみ袋やレジ袋の有料化により、積極的に分別や再利用をして出費を抑えているご家庭もあることと思います。ごみ分別は主にリサイクルの方法が異なること、また素材ごとに分けることを目的としていますが、清掃工場においても”分別”することは大きな役割となっています。

 清掃工場に持ち込まれたごみの中には、売ることのできる有価物が含まれているため、手作業や機械で選別を行っています。有価物は鉄やアルミから始まり、電子部品の基盤に至るまで種類が分かれますが、一括りに鉄と言ってもスプレー缶を圧縮した鉄プレス、破砕処理したごみから選別した破砕鉄、処理困難な鉄製品の解体鉄分、焼却灰から選別した残灰鉄と、多くの品目に分別する必要があります。これらは清掃工場の貴重な収入源の一つとなり、安定した運営を続けるための助けになっています。

 清掃工場では排ガスや電気といった、目に見えないものまで取り扱う時代になっています。清掃工場から排出される排ガスは、有害物質や臭いを除去することで、基準値以下の排ガスが煙突から出ています。清掃工場で発電された電気は現在、小売電気事業者を通して多摩市内の公共施設へ送ることで、電気の地産地消を行っています。

 分別は一見手間のかかる作業のように思えますが、手間をかけることでリサイクルという循環が行われます。ごみに限らず、今一度分別の大切さを見直してみるのも良いかもしれませんね。