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清掃工場に集められたごみのうち、燃やせるごみは焼却炉に入れて燃やしていることは皆様もご存じのことと思います。焼却炉の内部の温度は約900度の高温に調整されていて、ごみの主な成分である食品残渣などの生物由来の有機分は、高温のなかで完全に燃えて二酸化炭素や水蒸気になって排出されます。僅かに含まれている無機分は燃えても気体になることはなく灰となって残ります。燃やすことでごみは10分の1にまで減量され、最後の灰はセメントの材料としてリサイクル利用されます。このように多摩清掃工場では、一日におよそ200トンのごみを燃やしています。

世界に目を向けてみると、日本は諸外国の中で焼却炉の数及びごみの焼却量が最も多く、ごみ処理の経費に年間約2兆円もの税金を使っています。ごみのうち約4割を占めるものが生ごみですが、さらにそのうち半分は手つかずの食品という調査結果もあります。食べられるのに食べずに捨てられる食品ロスは年間で約570万トン発生し、国民一人当たり一日に約124gの食品を捨てていることになるそうです。お茶碗一杯分のごはんに相当します。我が家の冷蔵庫にも、いつ買ったか忘れてしまった食品が見つかることがあります。気が付くと賞味期限が過ぎていて、もったいないと思いながらも捨ててしまいます。皆様はいかがでしょうか。スーパーのセール品や半額の表示を見て予定にない食品まで買ってしまうことはありませんか?冷蔵庫の奥の方に、いつ買ったか思い出せない食品が眠っていないか、一度確かめて食品ロス削減にチャレンジしてはいかがでしょうか。