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清掃工場だより 『におい』
清掃工場は、【臭い・におう】など思われている方も多いかと思います。多摩清掃工場では、周囲の環境を守るため臭気対策にも力を入れています。その対策や方法をここで少し紹介したいと思います。
まず、臭いの元である臭気は40万以上の種類があり、性質は全て揮発性で、必ず水に溶け(溶けにくいものもありますが・・)ます。人が臭気を感じるのは、匂いのある物質が空気中で揮発して、空気と一緒に鼻から吸われることにより感じるのですが、個人差があり、同じ人でも一日のあいだで感じ方が変化します。
清掃工場に搬入されるごみには特有の臭気があり、脱臭対策が大事になります。その方法は、
1 燃焼法
臭気物質を概ね700℃以上の高温で熱すると熱分解することから、この方法が用いられます。ごみを燃やすということは、臭いを除去していることにもなります。
2 吸着法
活性炭などを使って吸着する方法です。家庭では冷蔵庫内の脱臭にも使われていて、浄水場等でも使われています。清掃工場では焼却炉を止めたときに脱臭装置をとおしてごみピット内の臭気を外に出さないために使用しています。
3 “臭いものには蓋”をする
清掃工場では、ごみを受け入れるプラットホームの出入口にエアカーテンやシートシャッターを設置し、臭いが外に漏れないようにしています。また、搬入のない夜間や休日は大扉を閉めて臭いが外に出ないようにしています。そのほか、ごみピット内から燃焼用空気を取り出す等して、建物内を外に比べて負圧にすることで外に臭いが漏れないようにしています。
このような対策を用い清掃工場は日頃から運転しています。参考にしていただけると幸いです。